中小企業の人手不足を、採用にかぎらず9つの打ち手から考える ─らいぱち合同会社
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【この記事の結論】「いい人が来ない」と感じているなら、追いかけているのが市場で評価される人になっていないか、一度確かめてみてください。市場での評価と、自社に合うかどうかは別物です。自社にとってのいい人の定義は、外から借りてこられません。今いる人が、なぜ定着しているのか。そこに手がかりがあります。
「いい人が来ない」という話は、25年この仕事をやってきて、何度聞いたかわからないくらい多いです。
そのたびに聞き返します。「いい人って、どんな人でしょうか?」
答えに詰まる経営者が多いですが、出てくるのは「仕事ができる人・能力が高い人」——そのあたりです。
仕事ができる・能力が高い。コミュニケーション力が高い。経営者目線がある。
どれも否定しません。ただ、それは市場で評価されている人の話をしているだけで、貴社にとっての「いい人」が見えません。
そういう人材は転職市場に多くないのに、多くの会社が同じイメージで探しています。応募が来ないのは、当然です。
少し厳しい話をします。「いい人が来ない」という採用の悩みの裏に、"自社にとって"のいい人を把握していないケースがあります。市場で評価されている人から応募が来たとして、会社の環境が──社風含め、その人の力を受け止め活かせるかどうか。既存のメンバーとの相性はどうか。
市場での評価は高くても自社にマッチするかは別物です。そのような人材を採用してしまうと、本人も会社も、うまくいかないことが多い。本人は違和感を感じるようになる。周りは扱いかねる。採用に成功したはずなのに、定着しない——という結果になりやすい。
中小企業の採用で、"自社にとって"いい人材が定着しない理由のひとつは、こういう構造にあることもあります。
では、どこから定義を作るか。私がよく聞くのは、「今いる人」の話です。なぜ長く働いているのか。なぜ辞めなかったのか。入社した理由ではなく、「定着している理由」を聞きます。
入社理由には偶然の要素が混じることが多い。「一番最初に声をかけてくれたから」「なんとなく良さそうだった」。でも定着している理由には、その会社固有の何かが出てきます。そこに、採用基準の手がかりがあります。
どちらが正解という話ではありません。
ただ、「いい人が来ない」と感じているなら、一度社内で話し合ってみてほしいことがあります。
追いかけているのは、市場が評価する人なのか。それとも、自社に長く貢献できる人なのか。
その問いに、従業員の皆さんと向き合うところから、採用の形が変わっていくことが多いです。
著者:原田 卓次(らいぱち合同会社 代表)
HR・採用支援25年。人手不足に打てる手は9つあり、採用はそのうちの1つという前提で、採用の前の整理から実務まで引き受けています。
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